ねぎ
こんにちは、金曜日担当の山口です。
今回の医食同源の食材は「ねぎ」です。
第6回目にして、ようやく京都らしい食材の登場です。
ねぎと一口に言っても、東日本で多く食される「白ねぎ」(根深ねぎ、長ねぎ)と、
西日本で多く食される「青ねぎ」(葉ねぎ)に分けられます。
この違いは主に栽培方法の違いによって生まれます。
ねぎは地下にある根っこの上1cmまでが茎にあたり、
その上に伸びた部分は全て葉だということです。
その葉の部分が成長するのにあわせて土をかぶせ、
日光に当てないように育てたのが白ねぎ、
葉をそのまま日光に当てて育てたのが青ねぎです。
この両者は見た目が違うように、栄養価にも違いがあります。
青ねぎはβカロテンが豊富な野菜のカテゴリである
「緑黄色野菜」に含まれ、他にもビタミンA、C、カルシウムなども豊富です。
βカロテンを吸収すると、体内でビタミンAに変化します。
ビタミンAは「目のビタミン」とも言われ、夜盲症(いわゆる鳥目)や視力低下を防いでいます。
他にも粘膜や皮膚や髪の健康を保ち、呼吸器系の病気に対し抵抗力をつけるなど、
健康にも美容にも非常に大切なビタミンです。
白ねぎは上記の成分の含有量では青ねぎに劣りますが、
ビタミンB1の吸収を助けるアリシンは青ねぎより多く含まれます。
ねぎの生物学の分類はニンニクと同じくネギ科ネギ属であり、
そのため栄養的にも似ている部分があるんですね。
前回紹介した、ビタミンB1の豊富な豚肉との食べ合わせは、やはり効果があります。
京都が地元である「どんぐり」では、
青ねぎである「九条ねぎ」を店舗でも冷凍食品でも使用しています。
代表的な京野菜として有名な九条ねぎですが、
最近は京都以外の他府県でも、たくさん栽培されているということです。
どんぐりでは京都産の九条ねぎのみを使用しています。
ところで。
ねぎの栄養価についてネットで調べていたところ、
「ねぎにはネギ××ルという体に効く成分が含まれている」という記事が、
非常に多く見つかりました。
ですが、ネギ××ルがどのような物質なのか、生化学的なデータがあるのか、
他の食品にも含まれるのかという点について、キチンと解説したものは皆無で、
残念なことですが、ネギ××ルの存在そのものが疑わしいものでした。
これは都市伝説といえばいいんでしょうか?
当ブログでは、可能な限り出典の確かなデータに基づき、
読んで下さる方に誤解を与えないような記事作りを心掛けたいと思います。